過去の觀音樂
「観音院」は、嵯峨野に立つ真言宗御室派寺院。葵祭の前の五月上旬、白い尼僧寺院は白藤につつまれます。
《觀音樂》とは…
「カン・ノン・ラク」とよび、宗教上の行事や専門から離れた日常的な文芸・芸能・芸術活動に、美や楽しみを見いだす課外活動です。
以下の「阿字観」や「空海道を渉く」をはじめ講演会、音楽会、展覧会を開催。
2024年5月11日・阿字観
「阿字観」…
「あじかん」…「阿」字を観ること。密教の行ではじめてのかたにも馴染みやすい瞑想法。
禅宗の「坐禅」や、天台宗の「止観」などあるなかで無理なく体験できます。
サンスクリット語の「ア」が宇宙の最初の音といわれ、また、大日如来…つまり、太陽そのものです。
その大宇宙(マクロコスモス)の光、太陽と「わ・た・し」がひとつに戻る、瞑想です。
「嵯峨野観音院」のたたずまい
風光明媚な嵯峨野の歴史的景観のなかにあります
観音院玄関廊下より本堂外陣(げじん)を望む
廊下に立てられた「觀音樂⑥」の巨きなB倍全ポスター
本堂外陣 梵字「阿字」が立つ
いよいよ「阿字観」 床(座布団)席、椅子席
「阿字観」コズミック・ドライブ
ナビゲーターは、密教学博士、空海研究の一人者、武内孝善師
武内孝善師による「阿字観」解釈、行法手順…と各自、ご自身のペースで瞑想の空間にはいります。
内陣には護摩壇が。その向こうに佇むお厨子。准胝観音さまが見守っておられます。
2024年5月12日・空海道を渉く
「空海道」とは…
1200年前、空海は長安の都からわが国未知の膨大な密教経典、法具、曼荼羅を持ち帰りました。
出来たての京都(平安京)です 空海は神護寺を道場にし、嵯峨天皇のおられた嵯峨院(現・大覚寺)を往還したといわれています。
空海の幼名「真魚(マオ)」がせゝらぎを泳ぐようにその間を清滝川が流れます。
往時さながら追体験しようではないですか 空海さんが踏みしめた石を踏みしめるのです。
「閼伽井」アカイは清滝川途中にある古井戸。「アカ」とはサンスクリット語で、「水」、西方に伝わると「アクア」
北山杉 林道
清滝川沿いをゆく
藤蔓が随所に上方へ光をもとめ
「空海道を渉く」コース中の清滝川は、神護寺の高雄渓流から清滝までの約4kmの道
その間ずっと耳にとどくのが琴の合奏のような“清流”のせゝらぎ音 絶えずその流れは岩に碎けうねり注ぎおちる太古の地球の変わらぬ営なみの交響曲
「谷響きを惜しまず 明星来影す」は清滝川ではありませんが、空海がはいたことばです
「空海道を渉く」の午前中は神護寺。金堂や大師堂を武内孝善師解説にて体験 (空海が京都で最初に住寺した寺で、高野山や東寺よりずっと以前のこと)
清滝川を経て鳥居本 化野から曼荼羅山 やがて嵯峨天皇の大覚寺にいたる
「觀音樂⑥」企画は昨年、5月
本年も春は約一年後の
5月24日(土)、25日(日)の二日間
京都で空海を堪能してください
■INFOMATION
観音院庫裡改修工事がやっと晩春には完了予定
住職、白石慈恵尼揮毫『慈言』展を皮切りに、ギャラリー空間が増設されました。